最近、パチンコ店の広告の在り方についてかなり危惧しています。

このままでは、お客様が全く反応しないものになってしまうのではないかと…。

最近よく耳にするのは、「うちのお客様は広告に反応しない!」という、言葉です。

それは、事実かも知れませんが、真実ではないことが多いです。

 

反応しない状態を、実は店舗側が作り上げてしまったと言っても過言ではありません。

メーカーにダメな遊技台と酷評しているにも関わらず、
なぜかお客様には煽り目で伝えているという矛盾…(苦笑)

伝わらない、反応しない原因は「無意識な誇張広告」にあります。

まず、この誇張広告となり得る理由を2つに整理します。

 

まず、ひとつ目は

(1)新台の性能を店舗側がコントロールできないということ。

 

そして、もうひとつは、

(2)広告宣伝規制で新台プロモーションしかできることがなくなってきているということ。

 

つまり、(1)は当然ですが、メーカーが開発した遊技台であるため、
店舗側が如何に営業予算を確保して展開したとしても、
外的要因の問題(不人気台)で、お客様の支持を得られず、
過去にヒットした大型版権機種を含め、導入するまで結果が分からないということ。

 

(2)は新台プロモーションしかできない情勢と言っても、
何もしない訳にはいかず、とりあえず新台プロモーションを実施して、
毎月10万円-100万円程度の広告宣伝費が使われているということ。

 

そして、さらに、(2)は画一されたオペレーションになっている場合が多い。

5台の新台入替でも、10台の新台入替でも、40台の新台入替でも、同じ場所のポスターや、
イーゼルが変更されるだけで、告知量は全く変化しません。

お客様目線で見れば、導入台数に関わらず、
キャラクターや筐体の打ち出しが変わるだけで、
目にする機会はどの入替台数の新台入替の時でも同じです。

つまり、大した新台入替でないのに、「めちゃくちゃこのお店伝えてくる」と、
画一された広告展開に嫌気がさして、広告価値は低下して、ワクワクしなくなっています。

これを繰り返すと、どんどん信用が低下していき、お店の伝えたことが信じられなくなります。

 

そして、信じられないので、伝えても、反応してくれないという構図が生まれるのです。

年輩のお客様が多いから!とか、地域特性だから!と
言われることが多いですが、同じ商圏の地域一番店では、そんなことは全くないです。

伝えたことがしっかり伝わり、反応します。

 

そこには、しっかり、お客様とお店の信頼関係が担保されているからです!

伝えたことには責任を持つ必要があります!

キツイ言い方をすると、店舗が発信しているのに、
新台が悪いから仕方がない!というのは、店舗側の都合であって、
お客様には言い訳でしかありません。

どんどん店舗の信頼を失ってしまいます。
無意識な、なんとなく勢いで進めた広告が、信用を低下させて、より一層地域一番店に
流れる状況に拍車を掛け、加担することになるのです。

 

では、どうすべきなのか。

 

それは、ダメなら広告を直ぐに外すか、
結果が出たら、後追いで売り場プロモーションを仕掛けていくか、
リユース的な発想で売り場プロモーションを組むか、
伝える仕組みを変えることが必要不可欠です。

 

また、弊社が提供している新台ポスターデザイン定期便というサービスも、
信頼をできる限り失わないように、お客様の心の動きに対応しています。

 

新台ポスターデザイン定期便

 

まだ、まだ、この考えをご理解頂ける店長を含む経営幹部の方は少ないですが、
ひとり、またひとりと着実に広がっています。

勢いばかりで大袈裟に伝え、結局裏切る方と、
冷静に状況を見ながら包み隠さず伝えてくれる方なら、あなたはどちらを信頼しますか?

 

残念ながら、パチンコ店の広告は、いつも大袈裟で、いつも勢いばかりです。。。
そして、無意識に裏切っていることが多いです。

勢いよく、派手にやらないことに対する恐さは分かります。
周りが派手にやってるから!派手にやらなければ集客が落ちるかも!
という恐さを払拭することを選ぶのか、お客様に信頼されることを選ぶのか、
どちらが中長期的な増客につながっていくでしょうか。

 

お客様は、しっかり店舗の姿勢を見ています。
是非、信頼を貯めるお店を目指しましょう!

 

著:野島崇範